現在、女子シングルスの世界チャンピオンの座に君臨するのは中国の丁寧選手。

丁寧選手と言えば、両ハンドのドライブ攻撃、フットワーク、ブロック、どれをとっても超一流で泣く子も黙るほどの強さであるが、その中でも際立っているのが「サービス力」である。

丁寧選手の代名詞とも言える「しゃがみ込みサービス」は恐ろしいほどの回転量のサービスで、相手選手にとっては非常に脅威となるサービスだ。

だけどこのサービスはよくフォルトを取られる(トスの高さが足りない)というマイナス面があり、世界卓球の決勝でもフォルトを取られ、そこから封印してしまった。

しかし丁寧選手にはもうひとつ特徴的なサービスがある。

それが「大きなテイクバックのフォアハンドサービス」である。




大きく振りかぶり、思い切り振り切って強烈な回転(主に横回転)をかけるこのフォアサービス。

まず注目するポイントは「フェイクモーション」だ。

サービスがうまい選手は、吉村真晴選手や馬琳選手のようにフェイクモーションが巧みである場合が多いが、丁寧選手のフォアサービスはこれといったフェイクモーションがない。

つまりレシーバーとしては、何回転なのかがわかりやすいわけだが、大きなテイクバックから繰り出されるサービスは、それでもうまく返すことが難しいほどの回転量なのである(粘着性ラバーの効果もあるが)。

そしてインパクト直後のラケットの動きを極力少なくすることによって、丁寧選手は素早く3球目攻撃の体勢に入っている。

回転量が凄いので、レシーバーは思い切った攻撃ができないため、丁寧選手の得意なラリー戦に持ち込むことができるというわけだ。

ポイントをまとめると、次の2つだ

1.大きなテイクバックで強烈な回転を生み出す

2.インパクト直後のラケットの動きを小さくして、素早く3球目攻撃の体勢に入る


サービスの回転量が多いほど、その影響を受けたレシーブ(回転量が残っている)が返って来るので、しっかりとした体勢で打つことが大事です。
そのために3球目攻撃の体勢に素早く戻ることがポイントになるということですね。


ということで、サービスにいまいち回転がかからないという人は、丁寧選手のように、大きなテイクバック(肘が伸び切るくらい)からのサービスを試してみてはどうでしょうか。