オリンピック直前ということで、ここで改めて過去のオリンピックの名勝負を観てみようと思った。

皆さんは、「卓球のオリンピックの試合で最も印象に残っている試合といえば?」と訊かれたら、どの試合を思い浮かべるだろうか。

私はこの試合です。


アテネオリンピック男子シングルス決勝戦
柳承敏 vs 王皓




これを観ていた当時、「ベンチに金択洙と劉国梁がおるやないか!」と1人で興奮したのを覚えている。

そんなことは置いといて

この試合、柳承敏は「生涯最高の絶好調」といった感じですね。


2人の明暗を分けたポイントってどこなんでしょうかね。

詳しいことはよくわからんけど、柳承敏はとにかく「一発の威力」が凄い。
王皓の裏面ドライブもカウンターでぶち抜いている。
「裏面ドライブはガンガン狙っていこう」という作戦だったんだろう。
これが決まらなければガタガタと崩れていたかもしれないけど、ことごとく決まっている。

相手の得意技を封じるためには普通なら「使わせないこと」に意識がいってしまうと思う。
つまり裏面打法なら「打たせない」という戦術を取るということ。

しかしこの試合の柳承敏のように、相手の得意技を積極的に狙い打つことができれば、やられた側としては「使わせてもらえない」よりも受けるダメージは大きい。

これは中級者には難しいことかもしれないが、格上の選手に勝つためには有効な戦術なのではないかと思う。


これが例えば、相手選手の得意技がサービスだったら、最も得意なサービスを一発でぶち抜いてやれば相手はビビっちゃう。

その時注意すべきは、決まった後の表情である。

「うわっ、入っちゃった…ラ、ラッキー!」みたいな驚きの表情を出してしまってはいけない。
「当然だね。ま、効かないからやめときなよ」みたいな涼しいリアクションを取れば、相手は動揺するだろう。

相手の得意サービスの回転がよくわからんという時なんかは、もう開き直って思いっきりガツンと打ってやればいいと思う。

うまく決まれば「このサービス効かないのかな……」と心は揺れるはず。

これについては私も誰かと試合をして実際に試してみようと思います。


それにしても、柳承敏は台上の短いボールでさえ全力で振り切って一発でぶち抜いているから凄いとしか言いようがないよね。

この一発の威力は日本選手にはない部分かなと思う。

金択洙もそうだったけど、鍛え抜かれた肉体から繰り出される豪腕ドライブがあれば、中国選手を倒して世界ナンバーワンになれる可能性が出てくると思う。

技術的には日本選手も負けていないと思うから、やっぱり「フィジカルの差」というのが大きいかなと感じてしまう。

日本卓球界にもいずれケイン・コスギのようなパーフェクトボディーを持った選手が登場することを期待します。


※この試合はその内容もさることながら、一番印象に残っているのは結局、優勝を決めた瞬間に柳承敏と金択洙が抱き合って喜ぶところなんだけどね。
何度観ても感動的です。