今月号はサンバのリズムに乗りながら読破しました(リオ五輪の余韻)。


卓球王国 2016年 10 月号 [雑誌]



水谷選手の笑顔とメダルが眩しい今月号の目玉は、

【超速報】リオ五輪〈シングルス〉
〜水谷隼、銅メダル・個人戦史上初の快挙/男子優勝:馬龍、女子優勝:丁寧

オリンピック真っ最中のリオデジャネイロから、大会前半の個人戦を速報している。
改めてこの特集でオリンピックを振り返りながら、感動の再現、そして4年後へ向けて、あーなるかもこーなるかもと、想いを馳せることができる。


裏面サービス


そして、今回個人的に特に興味深く読んだのが『我らペンホルダーズ』です。

2014年から海外リーグでプロ生活を続けている小野思保選手(ペン表裏)による『裏面サービス指南』が今回の内容。


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反転して裏ソフトでサービスを出すというのではなく、表面で出すモーションから裏面で打球するというサービスである。

サービスは基本的に表ソフト側で出しますが、サービスが効かない時や展開を変えたい時に裏面でのサービスを使います。私は大学生の時、表ソフトでのサービスに限界を感じて、裏面サービスに取り組みました。裏面サービスは主に横下回転のロングとショートを使います。
(中略)
裏面サービスを出すためには、まずグリップを変える必要があります。独特な持ち方で握ることでラケット角度を出しています(左ページ参照)。巻き込みサービスのようなイメージでボールの横下をとらえて、インパクト時に人差し指と中指にグッと力を入れましょう。左横回転になるので、ボールは右利きのミドルに食い込むように曲がっていきます。

裏面サービス時のグリップがコチラ↓

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(クリックしたら大きくなります)


この裏面サービスは、裏面打法の先駆者、劉国梁(現中国代表総監督)がかつて使っていたことがあるサービスだが、日本人女子選手でこのサービスの使い手がいたとは驚きである。

だってこのサービス、めっちゃ難しいんですもの。
私も現役時代にチャレンジしたことがあるが、まったく回転はかからず「とりあえず入れるだけ」ってな感じで、これはダメだとすぐに諦めてしまった。

しかしこの記事の中で、小野さんも裏面サービスを始めた時「回転がかからず、裏面でポンと当てるだけになってしまった」と言っている。

つまりきちんとポイントを押さえて練習しさえすればマスターできるということだ。
そのポイントを、習得した小野さんが直々に伝授してくれているので、裏面を貼っているペン選手はこれを機会に挑戦してみてはいかがだろうか。
私ももう一度トライしてみようと思います。
 

マツケンのコース読み

そしてもうひとつ取り上げたいのは『私の戦型、私の個性〈Vol.4〉』です。

唯一無二のプレースタイルが生まれた経緯、その戦型にした理由など、「トップ選手と戦型」について掘り下げる企画であるが、今回は松平健太、森薗政崇、阿部恵の3選手が登場。

毎回面白い内容であるが、今回は特に3人とも非常に興味深い内容でした。

たとえば松平選手の「ラリーの中で相手が打って来るコースは、打つ前にほぼわかります」という話。

ブロックの時に相手のどこを見るかというと「腰の使い方」ですね。たとえば右利きの選手なら、回り込んであまり腰をひねってこなかったらクロス。逆にグッとひねってきたらストレート、つまり自分のフォアに打ってくる可能性が高い。あとはその前に自分が打ったボールのコース取りで、打ったコースが厳しければコースも限定することができる。

まさか「腰の使い方」を見て判断しているとは…天才は違いますな。
マツケンスタイルに憧れる人は必読です。

また、「目指すは奇想天外なプレー」という阿部恵選手(左シェーク異質型)は、

 相手がやりにくいプレーは、自分でもストレスが大きい。異質はストレスの世界ですが、それでも勝てた試合があったからやり続けられる。結果が出るから自分の気持ちも前向きになれる。みんなが同じプレースタイルじゃつまらない。勝ち負けが一番大事で、その中に工夫や考え方があってこそ面白い。

非常に共感できます。
独創的なスタイルを目指す人が学ぶべきスピリッツがここにあります。


ほかにも、「王国タイムアウト」では、20代半ばという若さで指導者の道を選んだ「ねや卓球クラブ」の代表・祢屋康介さんの記事が面白かった。

そして、前回から海外選手編を掲載している「選手に聞いた!用具のこだわり」では、今や中国もマークする長身の鉄壁ブロックマン・フェガール選手が登場。
(リオ五輪の3回戦で丹羽選手が対戦した人ですよ!)


そしてそして、リオ五輪で日本人選手がメダルを獲ったので、9月5日(月)に、卓球王国別冊『リオ五輪 卓球特集号』が刊行されるという。

リオ五輪ロスに陥っている人も、この別冊でもう一度あの感動をしがみ倒すことができるのではなかろうか。


ということで、こんな感じの10月号でした。