私は裏面に粘着性裏ラバーの『タキファイアC』を貼っている。総重量を少しでも軽くしたいので厚さは「中」である。

タキファイアCはただでさえ弾まない上に厚さが中ってことで「恐ろしく弾まないラバー」を貼っていることになる。


私は弾みよりも回転力を重視したのでこのチョイスをしたのであるが、裏面に粘着性裏ラバーを貼ることには、次のような利点がある。

➀ レシーブで回転力バツグンのチキータができる
➁ ツッツキに対して回転力バツグンのドライブで返せる
③ 反転して切れたサービスが出せる
④ 相手の強烈なドライブをブロックしやすい

ざっとこんな感じである。
上記のような利点を期待して私はタキファイアCを選んだわけであるが・・・現実はうまくいかなかった。


何がダメかって、「回転がまったくかからない」のですよ。

ここで言う回転とは、サービスとかではなくドライブのことであるが、これはもう完全に私の技術力のなさが原因である。ここまで自分がうまくできないとは思わなかった。


回転力が売りのラバーを使えば技術力のなさをカバーしてくれるだろうと楽観視していたが、その考え方は完全に間違っていた。
技術力を磨きに磨いた選手が、もうひとつ上の段階に進むためにラバーを変更する、というのが正しい姿なのである。

結局は技術力ありきということ。
ラバー貼りラケットであってもしっかりと回転がかけられる、という技術力がなければ、どんなラバーを使おうがその恩恵を受けられない(活かしきれない)ということだ。

用具に振り回されるとはまさにこのこと。反省しきりである。


もう回転を求めるのは諦めて、スピード系裏ソフトにした方がいいんでないの? という思いもあるが、このままでは悔しいので、基本的な練習から取り組んでマスターしたいと思う。

しっかりと裏面で回転をかけられるようになれば、表ソフトとの緩急の差が激しくなり、相手にとってはなかなかやりずらいスタイルになると思うので、私はなんとかそこを目指したいという思いがある。
まだ本格的な裏面打法の練習には取り組んでいないので、ここはひとつ頑張らんといかんと思う。


とは言え、今の段階でも、粘着性裏ラバーを貼っている利点が活かされている部分もある。

まずはサービス
私はサービスはけっこう得意なので、時おり反転してブチ切れサービスを出すようにしているが、表ソフトのサービスと交ぜることにより、なかなかの効果を発揮してくれている。


もうひとつは「強烈なドライブに対するブロック」である。

ショートで返そうとするとオーバーミスしてしまうような強烈なドライブでもバシッと止めることができる。
しかもとっさに裏面でブロックした場合、相手のフォアへ逃げるような軌道で飛んでいく(私の場合はそうなることが多い)ので、結果的に攻撃的なブロックになってくれる。


今のところこれぐらいである……。


先述の利点のところでは書かなかったが、私が当初「この技を使いたい」と思い描いていた技術に「カット性ショート(ブロック)」がある。
ワルドナー・孔令輝・張継科といった選手の得意技としてお馴染みのあの技である。

これを裏面でやれたら素敵じゃないかと思っていたが、あまりにも難しくて心がポッキリ折れてしまった。

もうほとんど諦めていたが、ブログを書いているうちに「ちゃんと練習すればできるようになるかも」という思いが湧いてきたので、これもちょっと頑張ってみようかしらと思う。



裏面に弾まない回転力重視のラバーを貼っているからこそ可能になるプレースタイルというものがあるはずなので、そこをコツコツ追及していきたいと考えている。

先日の記事「卓球王国を読む 2016年11月号」の中で紹介したタクティブの練習法のような、相手と打ち合わずにやる1人練習から始めなければ裏面の上達はおぼつかないと思う。

台にバウンドさせたボールを打つ、というような、簡単なセルフ練習で感覚を身につけることが、結局は上達への近道ではないかと実感する今日この頃である。


【関連記事】
裏面チキータのコツ ~ボールの横を擦ることを意識しない~