長いブランクを経て卓球を再開した場合、最もその感覚の鈍りを実感するのはサービスである。

現役時代あれほど変幻自在で切れ味鋭かった私のサービスは見る影もなくなってしまい、ショックで夜しか眠れなくなってしまっていたが、ちょこちょこ練習しているうちにほぼ昔の精度を取り戻すことに成功した。

いま「卓球はサービスが命」とつくづく感じている。
同じような実力の相手と戦った時に明暗を分けるのは「サービス力」であると思う。

サービスを笑う者はサービスに泣くのである。


で、「サービス力」っていったいなんだろうって考えると、「サービスエースを取る」ってのももちろんサービス力には違いないが、プラボールになった影響もあり、最近の卓球はそうそうサービス一発で決まることはない。

いかにサービスで先手を取って3球目攻撃に繋げられるかが重要となる。

つまり「サービス+3球目攻撃」のセットを相手にきちんとプレゼントできる人が「サービス力がある選手」ということになるわけだ。

サービスで先手を取るためのポイントとしては、

・フェイクモーション
・回転の変化
・サービスを出す位置


といった具合にいろいろあるけれども、私が最近特に重要だと感じるのは「サービスの長短」である。

もっと言えば「ロングサービス」である。


卓球教室に通い出していろんな人と練習する機会が増えてきたんだけれど、みなさん意外にロングサービスを使わないのである。

そんな中で私は割と積極的にロングサービスを使っているのであるが、これがかなり効果てきめんなのである。

ショートサービスが基本ではあるが、そこにバックとフォアへのロングサービスを散らしていけば、だいたい繋ぐだけの球が返ってくるので、それを3球目で攻撃しやすくなる。

ここでのポイントはやはりフォアへのロングサービスである。


試合でフォアへロングサービスを出すのは勇気がいる。
しかし恐る恐る出してしまうと中途半端なスピードになって打たれてしまうので、思い切って出せるようにしなくてはいけない。

こうした、実戦で使うのに勇気のいる技術というのは、練習でやり込むだけでは進歩がなく、それよりも、本番の試合で実際に使うことが一番の練習になると思う。

練習でフォアへのロングサービスを50球練習するより、実戦で思い切って1回使う方が効果的なのではなかろうか。

ゲーム練習でも使って、大会本番でもバンバン使う、これが上達への近道である。


負けたくないからついつい慎重になってしまうのはわかるが、速いロングサービス(特にフォアへ)が出せればそれだけでかなり有利に戦えると思う。

フォアハンドが得意でレシーブから積極的に回り込んで攻撃してくるタイプの選手であれば、その足を止めることができるし、両ハンドが得意な選手でも、フォアへのロングサービスを含めた「長短サービス」を前面に散らされたら、ヤマを張りづらくなるので思い切った攻撃ができなくなる。

チキータやストップが得意な選手のレシーブを崩すこともできる。


てなわけで、ロングサービスは非常に有効なサービスなのに積極的に使っている人が少ないと思ったので、ブログにて声高に叫んだ次第です。


もっと出しましょう。
ロングサービスを!


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